相続手続きに必要な戸籍謄本について(戸籍抄本との違いは?) | さいたま市 OBI行政書士事務所

query_builder 2020/11/22
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相続が発生すると、相続人が誰なのかを確認するため、戸籍謄本などを取得する必要がありますが、ここでは戸籍簿の種類についてご説明します。
男性疑問

戸籍謄本と戸籍抄本の違いって何ですか?

女性教える
戸籍謄本(とうほん)は戸籍に記載されている全員分の証明をするもので、戸籍抄本(しょうほん)は一部の方を証明するものです。

ただし、平成6年に戸籍法が改正されたことにより、現在の戸籍は次のように呼ばれます。

戸籍謄本 →「戸籍全部事項証明」
戸籍抄本
「戸籍個人事項証明」
男性疑問

改正の前と後で、何が変わったんですか?

女性教える
平成6年の戸籍法改正によりコンピュータ化された戸籍を「全部事項証明」、「個人事項証明」といい、コンピュータ化されていないものは「戸籍謄本」、「戸籍抄本」といいます。

従来、紙に記録していた戸籍事項を、コンピュータで保存・管理することになり、戸籍の作成や戸籍証明書の発行の時間が大幅に短縮されました。

簡単に表にまとめると、以下の通りです。

 

 

コンピュータ化前の戸籍

コンピュータ化後の戸籍

名称

謄本

抄本

全部事項証明書

個人事項証明書



ちなみに、コンピュータ化後の戸籍には次のようなルールがあります。

・氏名の文字は「常用漢字・人名用漢字等の漢和辞典に載っている文字表記」で記載する。

・住所の地番表示に「の」が含まれている場合、コンピュータ化に伴い省かれる。

・結婚や死亡などで除籍された方は記載されない。また、離婚や離縁などの事項が記載されない場合がある。
 (こうした記載のある証明書が必要な場合は、「改製原戸籍」というものを請求します。)


(参考) 離婚した場合、戸籍はどうなる?


男性教わる

戸籍簿には他にも種類があるんですか?

女性教える

はい。他にもいくつか種類がありますので、簡単にご説明します。


「除籍全部事項証明(除籍謄本)」

「除籍個人事項証明(除籍抄本)」



除籍(じょせき)とは?

戸籍に記載されている方全員が、本籍を移転(転籍)したり、婚姻や死亡などにより除籍となったことを証明するものです。

婚姻 や死亡などがあると、本人がその戸籍から順次消除されていきます。
その戸籍に
1人でも残っていればその戸籍は除籍ではなく、現在戸籍です。
(筆頭者が死亡等で除籍されても配偶者や子供が残っていれば、その戸籍は除籍ではなく現在戸籍)
(除籍簿の保存年限は150年)



「改製原戸籍謄本」

「改製原戸籍抄本」


改製原戸籍とは?

コンピュータ化や様式変更などによって改製される前の、元の戸籍に記載されている内容の証明です。

「ゲン戸籍」または「ハラ戸籍」と呼ばれることもあります。
(改製原戸籍の保存年限は150年)


「戸籍の附表」

住所の移転を記録したもので、本籍地で戸籍とともに管理されています。

(住民票の異動があったときに、本籍地へ通知され、戸籍の附表の記載が変更される仕組み)


 (その他)
「再製原戸籍」というものもありますが、これは汚れたり、火災にあったりした戸籍簿をそっくりそのまま作り直したものです。

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